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旅も登山も風景や花があって、幸せを感じます。豊かな気持ちになれます。

童話「マミちゃんとおばあちゃん」
マミちゃんは、おばあちゃんのことが大好きです。
いつもにこにこしていて、優しく頭を撫でてくれたり、抱きしめてくれたりして可愛がって
くれるからです。
夜になって寝るときも、お母さんに内緒で、おばあちゃんのお布団にもぐりこきます。
眠るまで、昔のおとぎ話を聞かせてくれるのです。
おばあちゃんは、いつも身づくろいをきちんとしていて、きれいでした。
そんな大好きなおばあちゃんなのですが、ときどき怖い顔をすることがありました。
「あなたは女の子なんだから、大きくなったときのために、お作法は小さいうちにきちんと
身につけておかねばならないのよ。」というのです。
マミちゃんは、「めんどくさいなあ」と思うのですが、大好きなおばあちゃんの言うことだ
から素直に聞くようにしていました。
初めて注意されたのは、お部屋の畳のヘリをを踏んで歩いたときです。
「マミちゃん。畳のヘリは踏まないのよ。今はどこのおうちにも畳はあるけれど、昔はとっ
ても高価なものだったの。だから畳のお部屋があるのは、身分の高い方のところだけだった
のよ。そういう偉い人のおうちには家紋というマークが決まっていて、畳のヘリには家紋の
模様がついていたの。家紋を踏んで歩くのは、マミちゃんのお顔を踏みつけて歩くのと同じ
ことになるのよ。自分のお顔を足で踏まれたら嫌でしょ。」そう言って、教えてくれたのです。
「は~い、これから気を付けるようにします。」元気なお返事を聞いて、おばあちゃんはニ
コニコ顔になりました。

マミちゃんは、元気な子です。外から帰ってくると、靴を玄関に脱ぎ散らかしてお部屋にか
けあがりました。
それを見ていたお祖母ちゃんが言いました。
「マミちゃん、ちょっとこっちへいらっしゃい。靴を脱ぎ散らかすのは、お行儀が悪いこと
なの。脱いだ履物は、揃えて下駄箱の近くに置くようにしましょうね。そこが下座というこ
となのよ。まだ小さいから、上座とか下座とか難しいことはわからなくてもいいわ。それは段
々にわかってくることだから。でも、揃えて脱ぐようにしましょうね。」

マミちゃんは、お客様がくると、ほめられます。きちんと坐ってお辞儀するからです。「い
らっしゃいませ。」とご挨拶もします。
小さい子なのによくできると、お客様が感心してしまうのです。
おばあちゃんのお陰で、お箸の持ち方も覚えました。
言われたことができるようになると、おばあちゃんは「マミちゃんはエライわね。」といっ
て頭を撫でてほめてくれます。
何でも知っていて、優しく教えてくれるお祖母ちゃんが、マミちゃんは大好きです。
きっと上品な良いお嬢さんに育つにちがいありません。
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