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温暖化ガスにどう対処する?
原子力発電が危険であることは論を待たないが、エネルギーの確保上、これを直ちに全廃することはどう考えてみても難しいのではなかろうか。人間は、供給されるエネルギーの恩恵に浸りきってしまっているから、電力不足の原因となって起こる不便に我慢はできまい。
だとしたら、より安全な原発を考えるしかない。近代の便利に使われている機器や道具やシステムは、危険を最小限に抑える改良を加えることで、使用に耐えるようにしてきた。
トゥーンベリさんは化石燃料の出す炭酸ガスには反対するが、代替エネルギーについての言及はない。それへのカバーはまだまだ難しいということを考えると、原発容認派なのだろうか?
日本では原発事故が起こったことにより中断のやむなきに至っていたが、いまの原子力発電の主流である軽水炉より安全性が高いとされる次世代原子炉「高温ガス炉」の開発が再始動するという。
人類は利便性を求めて様々なものを発明してきた。いかに便利なものであっても、最初から完全に安全なものではなかったが、飛行機にしろ自動車にしろ鉄道にしろ、不具合なところを改善してより安全に使えるようにして乗り越えてきた。
政府がインフラ輸出をにらみ、ポーランドとの共同研究が動き出すという。東京電力福島第1原発事故後、日本国内での建設が難しくなり、技術開発は凍結を迫られていた。だがここにきて海外立地を視野に実用化の可能性が出てきた。

原子力機構のHTTRは福島原発事故後、研究が中断している高温ガス炉は、軽水炉のように炉心の熱を水で取り出すのとは違い、ヘリウムガスを循環させて熱を取り出す。ヘリウムは化学反応や蒸発が起き難くく、炉を自然に冷やせるため、原理的に安全性が高いといわれる。
セ氏700度以上の熱を取り出せ、発電だけでなく地域冷暖房などの熱供給もできる。
国内では日本原子力研究開発機構(JAEA)が1980年代から開発に取り組んできた。茨城県大洗町に出力3万キロワットの実験炉「高温工学試験研究炉」を建設し、2001年にフル出力で運転を始めた。04年にはセ氏950度の熱を取り出すことに成功し、この数字はいまも世界最高記録だという。
11年に東日本大震災が起こり、次のステップである実証炉や実用炉の建設構想は萎んでいた。電力会社は既存の原発の再稼働に手いっぱいで、それすら廃炉圧力が強いから、新型炉の導入を検討する余裕がない。原発の安全性をめぐる国民の不安も強く、実証炉の立地点を選ぶのも容易ではない。
一方で、原子力推進派の議員らが集まり、高温ガス炉の実用化を後押しする議員連盟が発足。政府は14年に決めたエネルギー基本計画で「研究開発を国際協力のもと推進する」と明記した。ただ協力の相手国や実証炉の建設について踏み込んだ言及はなく、「机上の計画」との見方も多かった。
潮目が変わったのが昨年5月、日本とポーランドの両国政府が結んだ包括的な経済協力「戦略的パートナーシップ行動計画」に高温ガス炉の共同開発が盛り込まれたことだ。
東欧諸国はもともとエネルギー供給で石炭への依存度が高く、二酸化炭素の排出を減らすため原子力に関心を示してきた。ただ電力網の整備が先進国ほどは進んでおらず、世界で主流の150万キロワット級軽水炉を導入するにはコスト負担やリスクが大きい。
高温ガス炉は出力20万~30万キロワットと軽水炉より小さく、人口数十万人規模の都市の近くに建設すれば、電力を無駄なく使える。冬の寒さが厳しい国にとっては熱を利用できる点も長所になる。
ポーランドはこうした点に注目し、研究機関同士でも日本と協定を締結。JAEAの研究炉は現在、福島第1原発事故後にできた規制基準に照らし原子力規制委員会が審査中だが、合格すれば研究が本格的に再開する。
日本としては、まず政府全体で支援体制づくりが欠かせない。これまでの研究炉は文部科学省とJAEAが主導してきた。本気で実用化を目指すなら、参加企業を束ねたり、輸出保険などの制度を整えたりする必要がある。これらは経済産業省の役目だが、文科省とどう連携するのかまだはっきりしない。

高温ガス炉は、炉心の主な構成材に黒鉛を中心としたセラミック材料を用い、核分裂で生じた熱を外に取り出すための冷却材にヘリウムガスを用いた原子炉である。軽水炉は、金属被覆管を使用し、冷却材には水(軽水)を用いていることから、原子炉から取り出せる温度は300°C程度に制限され、蒸気タービンによる発電効率は30%程度に過ぎない。これに対し、高温ガス炉は、耐熱性に優れたセラミック材料の使用により1000°C程度の熱を取り出すことができる。そしてガスタービン発電方式が採用でき、45%以上の発電効率を得ることができる。
さらに、発電以外にも化学工業等のさまざまな分野で熱を利用できるのだという。
高温ガス炉の燃料に用いられている4重被覆のセラミック燃料粒子はきわめて耐熱性が高く、1600°Cと非常に高温でも破損しないとされ、炉心を構成している黒鉛材料の熱容量が大きく、異常が起きても炉心の温度変化が緩慢であることから、配管が破損して冷却材のヘリウムガスがなくなるような事故が起きても、炉心で発生する熱は原子炉の容器表面から放熱されることにより自然に除去されるので、燃料が破損する心配はない。
即ち、どんな場合でも炉心溶融や大量の放射能放出事故が起きる恐れのない、きわめて安全な原子炉なのだという。
高温の熱を使うことにより熱の利用効率が高くなること、原子炉の安全性が高いので異常事態に対処するための設備が簡素化できることから、高温ガス炉は経済性の観点からも優れた原子炉です。発電専用の高温ガス炉プラントの経済性評価を行い、発電単価を約4.1円/kWhと試算しています。これは、現行軽水炉の約5.3円/kWhと比べて、1円/kWh以上の低コスト化が可能であり、まさに高温ガス炉は経済性にも優れた原子炉であると言えるのだという。
この通りであるとするなら極めて期待値は高く、夢の技術となるかも知れない。アレルギー反応のようになって頭から反対するのではなく、検討の対象にしてみる価値はありそうである。
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