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小説「夏風越の」 隼人外伝 3

黒田にある生家に帰るという小雪にしてみれば、心強いことであった。

黒田といえば、本編にあるように、狒狒退治で有名な姫宮神社があるところ。「姫宮」という

なれば、隣接の八王子神社に対するものとなる。さすれば姫宮様というのは鹿屋野比売命が祀

られていることになろうか。

野底山に相応しい、山の神、野の神、草の神というわけで、このあたりに風越山に通じる道が

あることや、土器や石器がよく出てくる場所であることからも、古くからの山岳信仰があった

のかも知れない。

さして険しくもないし高い山であるというわけでもない。しかるに狒狒などという異形のもの

が居たということであれば、異界の裂け目があるのかも知れない。

権現山の鳴動は続いているのである。

かかるときに現れた小雪も、また時を繋ぐ役割を担わされているのであろうか。和歌を嗜むと

いうのも、古の道に繋がっているようにも思える。

個人は、少なくとも言語をつかうにおいて、決して他者から切り離しては考えられない。

 

それを介する以上、他者とのかかわりが予定されており、好まないと言ったところで社会

 

性がついてまわることになる。しかもこれを文字にすることで、人を喜ばせることもある

 

が傷つけることも更にある。高度に発達した精神活動を、あやまたずに表現することは至

 

難というより不可能に近い。

 

であるから、ありったけでものを言うとき、可能なかぎり美しいことばで素直に表現す

 

ることで、理解してもらうこともできるし、また逆には、性、善なるものと他を汲み取る

 

こともできる。

 

 日本語の成り立ちのなかに、伝承形式として確立した音声としての日本語が既にあって、

 

そこに文字も備えた中国語がはいってきたと考えられる。取り入れざるを得なかった他文

 

化は、その言語を理解することなしに、仏教であれ律令であれ触れることが適わなかった。

 

しかし神話や万葉に知ることのできる美しい日本語は現にあり、それを失わせることな

 

く内容を読み解こうとすることは、想像するだに苦難の連続であったとするに難くない。

 

模索模索して、ついには訓を使うという二重の読み方を発明することで、双方の文化を統

 

合するを得るに至ったのだと思う。しかも日本語を表す文字は、音のみならず『意味』ま

 

でを兼ね備える。

 

そうしたあらゆる努力をしたに違いない先人を思う時、仇や疎かに言辞を弄してはなら

 

ないと思うのである。

 

言葉は、己をわかってもらいたいがため発せられるとしたら、その土俵にあがるときに

 

必要な普遍的ルールであるというのが私見です。

 

人間は、唯一学習を許された動物であり、よい事を積み上げ伝統として昇華させること

 

ができるのであれば、及ばぬまでも歴史をつなぐ役割を少しなりとも担わなくては、とも

 

思うのである。

 

中国の周辺諸国に、言葉遊びができるほどに文字を発達させたところが他にあるとは、

 

寡聞にして知らぬ。

 

 わが国には、平安の昔から掛詞をはじめとするシャレた言葉の文化がある。何事も排除

 

せず受け入れ、畏まって人としての感性を磨き、韻を踏む豊かな言語とによって精神活動

 

が高められてのことである。

 

 

 門前まで何事もなく小雪をおくり届け、丁寧に礼を述べ「茶など一服点てますほどに。」

 

と招きいれられるのを固辞して、隼人は踵を返した。

 

道々に僅かばかり交わした言葉の中に、小雪の細やかな心映えを見て、心地よかった。

 

この先に縁が深まる予感があった。

 

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身近にある最大のパワーストーンで、気づきの体質になる。

 

できることは有ります。何でもそうですが、やってみると今まで見えなかったものが見え、解らなかったことが解ってくるものです。早くやれば良かったと、やった人は言います。

 

なぜ、自分で墓石クリーニングをすると良いのか

http://www.kng2321-cbs.com/why%20cleaning%20.htm

 

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小説 「夏風越の(なつかざこしの)」 

幕末から現代に生まれ変わって、超常現象を介して話しが進むシリーズ。

http://aa3take.web.fc2.com/syortstory1.html 

 

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