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「夏風越しの」外伝 井伊左門3

 井伊は、自分が組織の中に馴染まない性格であることを知っている。自分の信じることを曲

げてまで出世のために折り合いをつけることができない。そんなことをするよりも周りが良く

なることに人知れず動くことの方を選ぶ。凄まじいばかりの剣の腕をもっていることをひけら

かしたりしたことはないから、他人はそれを知らないし、目端の利いた働きをすることがない

こともあって、時に軽んぜられるが、そんなことは一向に意に介さない。酒を飲んで目立たな

いでいる方が、面倒がなくて良いと思っている。

 酒を飲むにも拘りがある。料理やつまみなしで、傍らに水を置いて酒と水を交互に飲む。

酒量が多くなっても酔いつぶれることはない。体に似合わず酒豪なのである。

 隼人とは、家が近いこともあって、幼いときから仲良く遊んだ。本編の御前試合にでたのも、

隼人から是非にと頼まれたからであり、何故にそうするかの理由は理解したけれど、さして気

乗りがしたわけではない。御前に披露したのも、かなりぶっきらぼうなものであった。判る人

がわかれば良いと、隼人がいうことに従ったまでである。

いずれ抜き差しならぬことになるやも知れぬとの思いはあったが、そうなっても不足には思

わないというのが、隼人との信頼関係であった。

 

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小説 「夏風越の(なつかざこしの)」 

幕末から現代に生まれ変わって、超常現象を介して話しが進むシリーズ。

http://aa3take.web.fc2.com/syortstory1.html 

 

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